OMM JAPAN 2019 KIRIGAMINE に向けて

OMM JAPAN 2019 KIRIGAMINE に向けて

  こんにちは MoonlightGearの服部です。 OMMも近づきギアやウェアの問い合わせが多くなって来ました。 今年は『寒そうですね』という声が多いのですがやはり多いのは 『装備をどうすれば軽く出来ますか?』や『コンパクトに出来ますか?』問い合わせがとても多いです。 昨年個人的には最後のOMMということで自分なりにコンパクトかつ軽量化を図ることができ集大成とし、 ストレートAを完走するといった目標を掲げていたのですが見事惨敗してしまいました。 しかし自分なりには納得した結果で今年はスタッフとして責任を果たしたいと思っております。 さて昨年の外敵環境をまずまとめたいと思います。 ・2日とも晴天 ・最低気温5℃前後 ・最高気温15℃前後 ・スタート地点から半径30km圏内に川が多い ・地形は急登、ショートカットが難しそう といったことが分かるかと思います。 これらを基準に昨年は装備をまとめていきました。 ・PACK OMM / Ultra 8 パッド抜き(220g) OMM / LEANWEIGHT KIT (40g) ・Shelter NORDISK / Lofoten2 ULW(共有装備)(500g)(ペグ込み) ・Sleeping Bag CUMULUS / MAGIC125 (240g) MLD / MOUNTAIN QUILT…

燧ケ岳 BC Trip

燧ケ岳 BC Trip

こんにちは。 MoonlightGearの服部です。 今回は燧ケ岳へのバックカントリーの話。 行ってきたのは3月の中旬。 どこからアプローチをするのにも20km以上歩かなければアクセスのできない場所。 冬の間は除雪されていない林道を20〜30kmほど歩かなければいけないのでほとんど人は入っておらず奥深い場所となる。 そのためトレースはもちろんのことラインが付いていない可能性の方が多いため冒険的かつ山を歩くという点では最適な時期。 まずはベースとなる桧枝岐村で車の入れるところまで入る。 今回は除雪作業が進んでいないため、ミニ尾瀬公園からハイクがスタート。 途中までは除雪されておりのんびりと板など担ぎながら進んで行く。 除雪がされてないところより板を履きハイク。 途中傾斜がついてきて巻道となるためショートカット。 これが結構傾斜があり意外ときつい。 雪山の楽しさは雪面となるため道無き道を進むことができ、 地図を読みながら進む楽しさがある。 途中燧ケ岳へ入って行くのに帰りのルートの雪面状況も見たいため、 ショートカットをしながら夏道の手前からアプローチして行く。 これが予想以上にきつく滑るにはいい斜面なのだが登るとなると傾斜がつき結構しんどい。 夏道に出てからは拓けた稜線上となるため気持ちよくハイクできる。 最後の急登を上がると燧ケ岳山頂へ。 山頂に出てようやく尾瀬沼が見える。 ちょうど昨年の3月には至仏へ登り滑走したのを思い出した。 今回使用したベースレイヤーは、 2-tacsのbba#1 Hoody。 このベースレイヤーは、 140m/gのメリノとナイロンの中空糸を使用しているので比較的強度があり、 風に煽られても抜けきらず、温度差のある3〜5月に使用するにはもってこい。 気温は−5℃〜7、8℃前後だったため動き出しは化繊のベスト(OMM Roter Vest)と合わせ、 その後体が温まってくるとずっとこのベースのみでの行動でオーバーヒートせず、 風に煽られても寒く感じにくく快適に歩くことができた。 フードがとても優秀で生地を2重にしているのでネックゲイター代わりとなり、日焼けの対策にもバッチリ。 メリノはずっと着てても匂わないため、2日目以降も着ても匂わずベタつきもないので荷物も減らせるし、 天然素材ならではの気持ち良さがいい。 滑る際はこの上にシェルを着て滑降をすることになる。 滑り出しは雪面も硬くハードな雪質。 途中から気持ちの良いシャバ雪になり、 谷地形となるため当て込みながらとても気持ちのいい斜面。…

NISEKO BC Trip

NISEKO BC Trip

こんにちは。 moonlightgearの服部です。 今回はニセコへのトリップのお話。 かれこれニセコへは小学校5年生の時に親に連れられてスキーからスノーボードへ転向したキッカケを与えてくれた場所。 年末年始は家族でニセコで過ごすという家族の風習が今の山岳滑走好きの自分を形成している。 それから何度訪れたことだろう。 大学時代はニセコでホテルでのバイトを行い、ひたすら暇を見つければ滑る日々を送ったり、 友達と数人でキャンピングカーを借りてシーズンを過ごしていた。 その魅力は冬だけではなく春、夏、秋、それぞれのシーズンいつ来ても楽しめる魅力がある。 東側より一番ゲレンデとしても有名なアンヌプリ、五色温泉が懐にあるイワオヌプリ、二トヌプリ、チセヌプリ、シャクナゲ岳、白樺山、目国内岳、雷電山と連山となる。 一昨年の夏はFASTPACKINGで連山縦走し、冬場訪れたことのない西側の調査ができた。 冬には全て雪で埋まってしまう沼とお花畑がとても綺麗だった。 そして去年は白樺、シャクナゲの滑走。 さて今年はどんな日々を送れるのか楽しみ。 今年は小峯さん、ノブさんとどこに行こうかと検討していたところ、 偶然にも今回同じタイミングで、 MOOSEの石田さん、カメラマンの小関さんと同じタイミングだったため5人でのトリップ。 そして一昨年より移住しニセコのローカルモトさんによるアテンド。 1日目は天候の兼ね合いもありのんびり小樽、余市の観光。 ウィスキーの試飲の量が多くて満足度が高いのでオススメ。 そしてナイターからの足馴らし。 この日は爆風で途中リフトが止まったりしたけど確実に降り続く雪に期待。 2日目はゲレンデの滑り込み。 今年はシーズンのんびりしていたこともありこの日までの滑走日数は6日ほど。 しっかり滑り込んで足腰ならし、BCの時のために滑り込むことが重要。 山岳滑走のためには滑り込む足腰、 何かあった時のためにしっかりと土台ができてないと怪我やトラブルの原因となるためとても大事。 クライミングジムで練習するのと同じでスピードコントロール、体感、足腰をならす必要がある。 この日はちょうどk2のTTモデルなどの発表があったためお世話になっている方々とも会いとても楽しかった。 そして3日目。 前日の積雪と気温ともコンディションがとてもよく五色温泉方面のBCへ。 山岳滑走をやめられないのが雪のコンディション、天気、気温と様々な環境で左右されるという点もあると思う。 五色温泉より、 アンヌプリ方面へハイク。 地形図には現れにくい沢が何本もあり無数に滑れる面があり、グッドコンディションで滑るには正直何年もかかるんじゃないかと思うくらい無数にライン取りができる。 BCの醍醐味はこのハイク。 「あそこ良さそうだね」とか、「ここから登って、ここ滑ろうか」 とかまさに前々回述べたOMMの地図を読み解くという点ががっちりハマる。 夏山、冬山関係なく山のスキルを高めることにより様々なアクティビティにハマり応用がきく。 DROPポイントに着き、各それぞれ用意をして滑走。…

小同心クラック 

小同心クラック 

こんにちは。 MoonlightGearの服部です。 今回は12月初旬に行った八ヶ岳小同心クラック。 岩と雪ミックスのアルパインクライミング。 今回のメンバーは健介師匠と橋本さんと3人。 自分は冬になるとほとんど滑り一色となってしまうのだが、 よりスティープなラインをすべるなら岩と雪のミックスしたところをクライミングしたり確保したりとしなければいけない。 その練習も含めいつもお世話になっているお二人にご指導頂きました。 朝4時に美濃戸口出発。 赤岳鉱泉に着く頃にちょうど今から登る大同心、小同心が綺麗に見える。 赤岳鉱泉から大同心への基部に向かう間、 陽が当たり気温も上がってピリッとした空気が和らいで来た。 小同心への取り付き。 広めのテラスになっており、各自装備セッティングしたり、補給したり、お白湯を飲んだり束の間のひと時。 後ろにはアルプスが綺麗に見える。 3人いるとリードの時間もかかり寒さとの戦い。 この日は-15℃くらいでずっと日陰のため終始震えながらリードしていた。 第2??3??ピッチからみた阿弥陀。 赤岳、阿弥陀はいつ見てもかっこいい。次はこの北西稜に行こうと言いながら登って行く。 クライミングとしては比較的簡単だが、 浮石と雪とミックスしており気が抜けない。 そして何と言ってもリードして登って行くにはまだまだスキルが足りなく感じた。 終了点。 ずっとクライミングで腕を上げて岩を持ちながらとガチャ類を触っていたおかげで手の感覚がなくなっていた。 大同心と奥に見えるのは北アルプス。 硫黄からみた大同心と小同心。 クライミングをしていたところを見返してすごいところ行ってたなと改めて感じた。 アルパインクライミングはグレード関係なく、その場の状況判断や精神的な部分で身が削れ難しい。 それはBCスノーボードと同じで、 緊張感やこの先どうなっているのだろうという不安とワクワクが入り混じるような感覚がたまらなく気持ちよく感じる。 冬という短い季節の中でこれだけの景色、クライミング、滑降を何回出会うことができるのだろうか?? 限られた時間の中で今回のクライミングはとても勉強になった。 今回も健介さん、橋本さんと行けてとてもいい時間を過ごせました。 ありがとうございました。

OMM Japan 2017

OMM Japan 2017

こんにちは。 MoonlightGearの服部です。 今回はOMM JAPAN 2017について。 3回目の出場となり、 今までの結果は、 2015年 Straight Long DNF。 2016年 Straight Long 完走。 そして今年はStraight B(今までのLong)を出走することにしました。 ストレートは1日9つのコントロールを順番通りとるというシンプルな設定ですが、一つでも落とせば失格。 地図読みを行いどのような過程でコントロールをとりに行くかという一つも落とせないプレッシャーのある設定となります。 毎年の勢いであればストレートAにしようという意気込みだと思うのですが、 今年は全く走っていなくて(サーフィン、クライミングに集中していた)ので、ストレートBでも完走できないのではという不安感の中出ることになりました。 今回のパートナーは、今年よく一緒にクライミングに行っているマナブ君。 実は一緒に走るのは今回が初めて。 そういう点含め今回は不安感たっぷり。w 装備は、 PACK
:OMM Ultra 20 パッドを抜いたもの(335g)
OMM Gopod (30g×1) 

Shelter:NORDISK(共有装備)(500g)(ペグ込み) 

Sleeping Bag:
CUMULUS X-LITE 200 (345g)
CUMULUS BIVY (190g)
→シュラフ、インサレーションのスタッフサック兼用 Mat
:EVERNEW FAST MAT 100 (150g) Shell:
OMM: Kamleika jkt (275g)
OMM Kamleika…

コブ尾根 バリエーションルート

コブ尾根 バリエーションルート

こんにちは。 MoonlightGearの服部です。 前回に引き続きようやくメインのコブ尾根へ。 今回の山行は北アルプスのスクランブリングかつ途中マルチピッチのあるルートということでコブ尾根の山行となりました。 トポを調べるに当たって現在の文献では数少なく過去のトポを調べることに… 神保町の古本屋へ行ったり、 いろいろ調べてるとやはりいざという時役に立ちます。 日本登山大系、穂高の岩場、この2点が探した中で一番載っていた。 先人の開拓魂は本当に素晴らしい。そして再販してくれてありがとうございます。 それにしてもクラシックすぎて解読するのが難しいのが難点… これを参考にあとは行ってみるのみ。 途中弱点を見つけながら進み、気持ち悪いところはロープを出しリードしながら進んでいく。 コブ沢からコブ尾根を築き上げたところから今回のメインのクライミングへ。     グレード関係なく自分の登りたいラインを導き出しそこを登っていく。 自分はあまりグレードなど気にせず、ここを登ったら気持ち良さそうというところを登っていく。 バリエーションルートやアルパインクライミング、沢登りはまさにそういう楽しみがあるのではないだろうか?? 下を見れば上高地、右を見ると前穂、正面には奥穂、ジャンダルム、左には西穂と全方向どこをみても気持ちのいい景色。 この半年間クライミングのスキルを少しずつつけて登れたことに感謝しながら一歩ずつ登っていく。 そしてあちこちにピトンが打ってあるが、どれも古いもので気持ち悪いが先人たちの足跡で、 みんな思いおもいに登ってることを考えていたらあっという間に終了点。 3、4時間くらいの行程だったがあっという間に終わり楽しい時間は過ぎていった。 来年はあそこだねと健介さんと言いながら下山。 来年に向けてまた鍛えなきゃですね。 来年登るルート、そしてこの春の残雪滑るラインを頭の中に描きながら妄想する時間が楽しく感じる。 今回の旅で自分の尊敬する先輩が言っていた言葉を思い出した。 地図は「宝探し」。 まだまだ登っていない、滑っていない、そんな未開の土地(自分にとって)をこれからもスキルを身につけ自分なりに広げていきたい。 そんな風に思わせてもらえる山行になり、今回のメンバーには本当に感謝しています。 皆様ありがとうございました。

畳岩、コブ尾根 装備について

畳岩、コブ尾根 装備について

こんにちは。 Moonlight Gear の服部です。 2日目のコブ尾根の前に今回の装備について。 左上から、 ・Rab/ALPINE BIVI →当日はCRUXのBIVY に変更。 ・Petzl/Sirocco ・Five Ten (クライミングシューズ) ・Brooks-Range Mountaineering/Alpini Mountain Anorak Hoody ・OMM/MountainRaid PA1.6 ・NEMO/TENSOR20S ・NEMO/FILLO ELITE (中身のみ) ・ハーネスやATC、ヌンチャクなど ・DuckWorth/Watch Cap ・Black Diamond (グローブ) ・Black Diamond SPOT(ヘッデン) ・EVERNEW 400FD ・SANPO STOVE WINDSCREAN(試作品) ・Wildo…

畳岩 中央ルンゼ

畳岩 中央ルンゼ

はじめして。 MoonlightGear店舗スタッフの服部です。 少しずつですがこのブログでライフスタイルやアクティビティ、ギアなど様々なことを少しずつだとは思いますがあげていきたいと思います。 先日は北アルプスの畳岩とコブ尾根のバリエーションルートへ。 今シーズン自分の目標としていたバリエーションルートで、 クライミングの師匠であるStaticBloomの健介さんとこの日のために練習を積んできました。 今回のメンバーはとても豪華で、 関西からはよくお世話になっているSkyhighmountainworksのタクさん、タモンさん、 関東勢はStaticbloomの健介さん、さかいやスポーツの橋本さん、アークテリクスのマナブくんの総勢6名。 みんなクライミングスキルがとても高く、話していてとても勉強になる方々ばかり。 自分も足を引っ張らないようにと気持ちを引き締め今回の山行に挑んだ。 まずは仕事上がりに八王子で待ち合わせ。 東京に住んでからアルプスがとても近く感じ以前は5時間車を運転して行っていたので、 3時間半で上高地のお膝元、沢渡に到着するのでかなり気持ち的にかなり楽に感じる。 その日の夜中2時には沢渡に到着し駐車場でごろ寝泊。いつも思うが駐車場に入って来て寝袋何個か転がっていたら怖い。w 上高地行きのゲートが空いてすぐにタクシーで上高地入り。 何度も上高地には来てはいるが、いつ来ても山々を見渡すことができ、今から行く岳沢も紅葉が綺麗に見える。 少しガスが出てるねとか話しながら1時間ほどで岳沢へ。 岳沢のテン場でベースを張り行動食、クライミングシューズ、ハーネスなど個人装備にロープやツェルトなど共有装備を振り分けついにバリエーションルートへ。 畳岩は過去のトポや、ブログを見ているとジャンダルム、奥穂高へ最速ルートのため一般登山道として使われていたルート。 広いスラブ状の岩から畳のように連なっているため畳岩と名付けられたらしい。 畳岩までのアプローチは30〜40分ほどで天狗沢をつめていく。 途中からトレイルをそれ、ガレガレで不明瞭ながらも大きくよろに広がるスラブと左側に見えるピナクルを目印に畳岩の下部に取り付いた。 各自自分のスキルと横に広がるスラブの面白いラインを自由に上がる。 アルプスならではの、逆層と浮石に注意しながら確実に進む。   途中タクさん、タモンさん、健介さんは最弱なラインを見つけチムニーのスクランブリング。 自分は左側のスラブが綺麗だったのでそちらへ回る。 。 各自気持ち良さそうだったり、気になる箇所をスクランブリングしていき高度をあげる。 途中ハイマツ地帯からガスによって岩が濡れていたため緊張感があった。 浮石だらけで浮石などとても多く手を置く箇所や足を置く場所を確認しながら進むためかなり慎重に進む。 最弱のルートでより早くスピードをガンガン上げながら登って行く。 上りつめたところで一箇所クライムダウンをして終了点。 ガスっていたためなかなか思い通りのルートが進めなかったが、地形を見ながら慎重に進んでいくのは沢やアルパインをやっているような感覚がたまらなく気持ちよく次何が出てくるのかそういう楽しみを持ちながら進むことができる。 そこからは踏み跡を歩いて行くと西穂〜奥穂間の一般登山道に合流。 3000m級のスクランブリングとなるとかなり緊張感があり時間が経つのはとても早く感じた。 メンバーがメンバーだけに取り付きから3時間弱で終了。 稜線の風は強く寒かったため、 みんなスピードハイク、ラン混じりで一気に天狗のコルへ20分ほどで到着。…