燧ケ岳 BC Trip

燧ケ岳 BC Trip

こんにちは。 MoonlightGearの服部です。 今回は燧ケ岳へのバックカントリーの話。 行ってきたのは3月の中旬。 どこからアプローチをするのにも20km以上歩かなければアクセスのできない場所。 冬の間は除雪されていない林道を20〜30kmほど歩かなければいけないのでほとんど人は入っておらず奥深い場所となる。 そのためトレースはもちろんのことラインが付いていない可能性の方が多いため冒険的かつ山を歩くという点では最適な時期。 まずはベースとなる桧枝岐村で車の入れるところまで入る。 今回は除雪作業が進んでいないため、ミニ尾瀬公園からハイクがスタート。 途中までは除雪されておりのんびりと板など担ぎながら進んで行く。 除雪がされてないところより板を履きハイク。 途中傾斜がついてきて巻道となるためショートカット。 これが結構傾斜があり意外ときつい。 雪山の楽しさは雪面となるため道無き道を進むことができ、 地図を読みながら進む楽しさがある。 途中燧ケ岳へ入って行くのに帰りのルートの雪面状況も見たいため、 ショートカットをしながら夏道の手前からアプローチして行く。 これが予想以上にきつく滑るにはいい斜面なのだが登るとなると傾斜がつき結構しんどい。 夏道に出てからは拓けた稜線上となるため気持ちよくハイクできる。 最後の急登を上がると燧ケ岳山頂へ。 山頂に出てようやく尾瀬沼が見える。 ちょうど昨年の3月には至仏へ登り滑走したのを思い出した。 今回使用したベースレイヤーは、 2-tacsのbba#1 Hoody。 このベースレイヤーは、 140m/gのメリノとナイロンの中空糸を使用しているので比較的強度があり、 風に煽られても抜けきらず、温度差のある3〜5月に使用するにはもってこい。 気温は−5℃〜7、8℃前後だったため動き出しは化繊のベスト(OMM Roter Vest)と合わせ、 その後体が温まってくるとずっとこのベースのみでの行動でオーバーヒートせず、 風に煽られても寒く感じにくく快適に歩くことができた。 フードがとても優秀で生地を2重にしているのでネックゲイター代わりとなり、日焼けの対策にもバッチリ。 メリノはずっと着てても匂わないため、2日目以降も着ても匂わずベタつきもないので荷物も減らせるし、 天然素材ならではの気持ち良さがいい。 滑る際はこの上にシェルを着て滑降をすることになる。 滑り出しは雪面も硬くハードな雪質。 途中から気持ちの良いシャバ雪になり、 谷地形となるため当て込みながらとても気持ちのいい斜面。…

NISEKO BC Trip

NISEKO BC Trip

こんにちは。 moonlightgearの服部です。 今回はニセコへのトリップのお話。 かれこれニセコへは小学校5年生の時に親に連れられてスキーからスノーボードへ転向したキッカケを与えてくれた場所。 年末年始は家族でニセコで過ごすという家族の風習が今の山岳滑走好きの自分を形成している。 それから何度訪れたことだろう。 大学時代はニセコでホテルでのバイトを行い、ひたすら暇を見つければ滑る日々を送ったり、 友達と数人でキャンピングカーを借りてシーズンを過ごしていた。 その魅力は冬だけではなく春、夏、秋、それぞれのシーズンいつ来ても楽しめる魅力がある。 東側より一番ゲレンデとしても有名なアンヌプリ、五色温泉が懐にあるイワオヌプリ、二トヌプリ、チセヌプリ、シャクナゲ岳、白樺山、目国内岳、雷電山と連山となる。 一昨年の夏はFASTPACKINGで連山縦走し、冬場訪れたことのない西側の調査ができた。 冬には全て雪で埋まってしまう沼とお花畑がとても綺麗だった。 そして去年は白樺、シャクナゲの滑走。 さて今年はどんな日々を送れるのか楽しみ。 今年は小峯さん、ノブさんとどこに行こうかと検討していたところ、 偶然にも今回同じタイミングで、 MOOSEの石田さん、カメラマンの小関さんと同じタイミングだったため5人でのトリップ。 そして一昨年より移住しニセコのローカルモトさんによるアテンド。 1日目は天候の兼ね合いもありのんびり小樽、余市の観光。 ウィスキーの試飲の量が多くて満足度が高いのでオススメ。 そしてナイターからの足馴らし。 この日は爆風で途中リフトが止まったりしたけど確実に降り続く雪に期待。 2日目はゲレンデの滑り込み。 今年はシーズンのんびりしていたこともありこの日までの滑走日数は6日ほど。 しっかり滑り込んで足腰ならし、BCの時のために滑り込むことが重要。 山岳滑走のためには滑り込む足腰、 何かあった時のためにしっかりと土台ができてないと怪我やトラブルの原因となるためとても大事。 クライミングジムで練習するのと同じでスピードコントロール、体感、足腰をならす必要がある。 この日はちょうどk2のTTモデルなどの発表があったためお世話になっている方々とも会いとても楽しかった。 そして3日目。 前日の積雪と気温ともコンディションがとてもよく五色温泉方面のBCへ。 山岳滑走をやめられないのが雪のコンディション、天気、気温と様々な環境で左右されるという点もあると思う。 五色温泉より、 アンヌプリ方面へハイク。 地形図には現れにくい沢が何本もあり無数に滑れる面があり、グッドコンディションで滑るには正直何年もかかるんじゃないかと思うくらい無数にライン取りができる。 BCの醍醐味はこのハイク。 「あそこ良さそうだね」とか、「ここから登って、ここ滑ろうか」 とかまさに前々回述べたOMMの地図を読み解くという点ががっちりハマる。 夏山、冬山関係なく山のスキルを高めることにより様々なアクティビティにハマり応用がきく。 DROPポイントに着き、各それぞれ用意をして滑走。…

小同心クラック 

小同心クラック 

こんにちは。 MoonlightGearの服部です。 今回は12月初旬に行った八ヶ岳小同心クラック。 岩と雪ミックスのアルパインクライミング。 今回のメンバーは健介師匠と橋本さんと3人。 自分は冬になるとほとんど滑り一色となってしまうのだが、 よりスティープなラインをすべるなら岩と雪のミックスしたところをクライミングしたり確保したりとしなければいけない。 その練習も含めいつもお世話になっているお二人にご指導頂きました。 朝4時に美濃戸口出発。 赤岳鉱泉に着く頃にちょうど今から登る大同心、小同心が綺麗に見える。 赤岳鉱泉から大同心への基部に向かう間、 陽が当たり気温も上がってピリッとした空気が和らいで来た。 小同心への取り付き。 広めのテラスになっており、各自装備セッティングしたり、補給したり、お白湯を飲んだり束の間のひと時。 後ろにはアルプスが綺麗に見える。 3人いるとリードの時間もかかり寒さとの戦い。 この日は-15℃くらいでずっと日陰のため終始震えながらリードしていた。 第2??3??ピッチからみた阿弥陀。 赤岳、阿弥陀はいつ見てもかっこいい。次はこの北西稜に行こうと言いながら登って行く。 クライミングとしては比較的簡単だが、 浮石と雪とミックスしており気が抜けない。 そして何と言ってもリードして登って行くにはまだまだスキルが足りなく感じた。 終了点。 ずっとクライミングで腕を上げて岩を持ちながらとガチャ類を触っていたおかげで手の感覚がなくなっていた。 大同心と奥に見えるのは北アルプス。 硫黄からみた大同心と小同心。 クライミングをしていたところを見返してすごいところ行ってたなと改めて感じた。 アルパインクライミングはグレード関係なく、その場の状況判断や精神的な部分で身が削れ難しい。 それはBCスノーボードと同じで、 緊張感やこの先どうなっているのだろうという不安とワクワクが入り混じるような感覚がたまらなく気持ちよく感じる。 冬という短い季節の中でこれだけの景色、クライミング、滑降を何回出会うことができるのだろうか?? 限られた時間の中で今回のクライミングはとても勉強になった。 今回も健介さん、橋本さんと行けてとてもいい時間を過ごせました。 ありがとうございました。