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2018 Hokkaido ColdwaterSurfing trip [ DAY3 ]

Day3
この日は前日まで関東方面を春の嵐で荒らしてた低気圧の南ウネリを期待して粉雪舞うなか道央太平洋側へ向かう。

昨年夏の北海道トリップの時にもこのエリアは重点的にチェックしていたので、すでに頭の中には南ウネリに反応し良い波が割れてきそうな場所はすべてインプットされている。夏のトリップではあいにく南ウネリに恵まれず実際にサーフィンをすることはできなかったが、その時に確信に近いポイントは幾つも発見していたので、今回はそれらを回収しに行くような気持ちで臨んだ。

また動向も不安定な爆弾低気圧なので前日夜ギリギリまで天気予報やシュミレーターをチェックして当日のプランを慎重に練った。
はじめは朝9時頃から風がそれまでのオンからオフ変わってくる予報の広尾方面も考えたが、前日から強いオンショアが吹いていたことに加え、ここはウネリの反応も良いエリアなので午前中いっぱいはもしかするとハードな状態がつづくかもしれないと予想。また個人的には夏に何度もサーフィンできているところなのでいまいち新鮮味に欠ける。その点は相方には申し訳なかったが結果として選んだプランは広尾と反対側の道央の太平洋側。

こちらの場合は早朝はまだ南ウネリに反応せず、午前中に掛けて徐々に南ウネリに反応してくると予想。さらに風は午前中いっぱい弱いオンショアが吹き午後からそれが強まるという予報だった。さらに自分たちの帰りのフライトスケジュール的に遅くても13時には現地をでなければならなかったためサーフィンができるのは午前中に1Rのみ。もしウネリの反応が予想よりも遅れればノーサーフという結果も十分可能性としてはあったし、弱いオンショアとはいえその影響が実際にどれほどなのかも確信は持てない難しい判断ではあったが、最後は男のロマンを優先させてこちら側に賭けてみることにした。

 

サーフィンにしては少し遅めの朝5時半頃に札幌を出発。季節外れの寒気に南からの低気圧の接近で前日から太平洋側は雪。

まずは夏にチェックしていたとある河口のポイントをチェック。砂浜は雪に覆われていて雰囲気はGood。

目的の場所までは少し浜辺を歩く。とかなりアウトで割れる波を確認! 思っていたとおり南ウネリに反応していて波が割れていた! しかしまだサーフィンができる程ではなかった。

8時頃に最初のポイントに到着するがやはりまだ南ウネリの反応は弱い。しかし夏に来た時に比べれば確実に反応はしているし、アウトで割れている波の感じからこのまま予報どおりに南ウネリの反応が強まれば間違いなくサーフィンできる場所だと自分の中ではもうこの時点で確信していた。なので10時位までこのあたりでウネリが強くなるのを待つことも考えたが、この先にもまだまだチェックしたいポイントはあるので先を進むことに。

さらにいくつかのポイントをチェックしながら海沿いを南下させるとついに南ウネリが反応してきた。
今まででは見たことのない場所でも白波がたってきて自然と期待感が高まってくる。さらに低気圧が近づいて来ているからか雪も若干強まってきて雰囲気も出てきた。さぁそろそろサーフィンがしたい!

今回のトリップで一番確認しかったポイント。自分的にロングブレイクになりうる理想的な地形だと思っていたがその予想どおり岬の先端から波がブレイクしその先のシャローなビーチに沿ってロングレフトが姿を見せていた。 しかしこの写真じつはは帰りに撮ったもので朝はまだフラットだった。次回こそはここで入りたい!

海沿いを走っていると見えてきたレフトの波。セットの波は確実に100m は乗れる。

上の写真と同じポイント。セットはもっともっと奥から割れてくる。がこのインサイドが強烈にヤバイ! 護岸はもちろんだがその10m手間くらいにも変なテトラ?が一定のラインで投入されていて引き波が一旦そこに吸い込まれるようになるので、もしここにハマってしまったら確実にアウト! ちなみにここはコンブ漁などが非常に盛んな場所だから必然的にこういった措置がされたのが分かるが、日本中の海を見ているともっと全然意味の分からない場所にテトラ投入や護岸整備がされまくってポイントが消滅、それ以前に景観としてもったいない場所が日本には本当に多すぎる。自分のような人間からみれば残念の一言しか無い。震災以降は全国各地でさらに護岸整備が進んでいるがせっかく海の近くなのになぜあんなセンスのない冷たく高いコンクリートの壁を立てて自然を遮断したり、近くに民家や施設もない海岸にドカドカとテトラポッドを投入してるのか?? 東北のあの津波を見てなおももどうして壁で止めようと思うのか?? 一旦その形を変えてしまったら早々元には戻せない自然の形を、災害対策、安全、人命優先とかの一見正論にかこつけた(主には地元の政治事情だろうが)人間本意の考え方でいとも簡単に壊していくのは本当に辞めてほしい。

 

今回のトリップ最後に待っていたのは、じつは今までチェックしていなかった場所のとある河口で人知れず割れていた圧巻の波だった。
しっかりとウネリを伴った分厚いセット頭程の波はアウトからインサイドまで完璧につながったまさにパーフェクトウェーブ。
そんな波を自分達2人だけでクタクタになるまで乗りまくってフィニッシュ!締め括りには完璧すぎる本当に最高の波だった。

不思議とこの時間帯オンショアの影響もほとんどなく海面はクリーンで面ツル。レフトにもライトにもどっちにもいける、しかもどちらも最後までしっかりつづく完璧な三角波。波のパワーを感じながら丁寧にターンを繰り返す。

ここも含めてなかなか1人で入るには躊躇してしまうようなポイントもレベル的にも価値観的にも信頼できる仲間と一緒だと不思議と自信をもっていける。しかも最高の波に出会った時にその嬉しさや興奮をその場で共有できるのもまた特別な体験だ。今回も相棒@ariiiiiiiiiios には本当に感謝!

今回のトリップは以前からずっとやってみたかったColdwaterSurfingの予行練習としてこの春先の北海道を選んだ。個人的にはColdwaterSurfingは水の冷たさもそうかもしれないけど、さらに外気温や周りの景観も含めた北国の厳冬期でやるものをイメージしていたので、そういう意味では今回は本当にやりたかったものとは違ったが、このトリップで厳冬期の北海道でのサーフィンのイメージはかなりついたので来シーズンに向けていろいろと準備をしたい。

それでも春先とはいえピリッとした水の冷たさを感じながら、残雪の山々をバックに北海道の壮大なスケールの中で波に乗るという行為は、期待していたとおりいつものサーフィンとはまったく別ものな「自然」を感じることが出来た。
さらに今回のトリップでは事前に当たりを付けていた地形とそれに必要な気象条件の予報だけを頼りに波を探しだすサーフサファリスタイルでいくつもの名も知らない無人のポイントでサーフィンをするとこができたのは本当に格別な経験だった。

なにより誰もいない無人の波に自分の経験値とサーフスキルのみで挑むこのスタイルは同じ海波でもそれから感じるすべてが別次元!

そしてこんなマニアックなサーフトリップに付き合ってくれた相棒 @ariiiiiiiiiios には心から感謝!
来年こそは本当のColdwaterやりましょう!笑

おわり